名古屋市 インプラントを検証してみる
根っこの入り口あたりで、コショコショツと治療をする歯医者が、痛くない=上手い歯医者となっていて、根の先端までしっかりやったがために痛みが出てしまった歯医者は痛い=下手な歯医者という逆転の構図が成り立ってしまっている。
また、ある人は、雑誌を参考に歯医者選びをするだろう。
これだって、多分に問題含みだ。
ケース1の患者は、雑誌『T』に載っている歯医者を信用して、死んだ。
先日、当院に入ったFAXによると、2010年版がでるとやらで、見開きで掲載するなら掲分載料180万だそうだ。
つまり、雑誌に載っている歯医者は、必ずしも上手い歯医者ではなく、広告にお金をかけている歯医者という、ただそれだけである。
そして、得てしてそういう歯医者は、金儲けに必死で、治療は二の次なのである。
とまた、話がそれてしまったので、Uさんの治療の件に戻す。
抜歯で危険を感じ、転医することもできたはずだが、結局Uさんはインプラント治療を受けた。
『ところが、数週間後、Uさんに異変が起きた。
上の歯のすき間から液状の粘り気の強い物質がしみ出してきたのだ。
「寝ても覚めてもネバネバの液が止まらず、しかも悪臭がするのです。
あまりにつらいので、K先生に相談したのですが、加齢によるものと、とりあってくれません。
K大学の先生(立ち会った麻酔医)にも診てもらいましたが、これは唾液だというのです」』『加齢』、『唾液』。
どっちもウソ。
ウソもウソも大ウソである。
明らかに排膿している。
出てきているのは、『膿』である。
術後数週間という期問からみて、おそらくインプラントが生着せず、感染を起こしたのだろう。
不潔な環境下で手術を行ったのかもしれない。
しかし、万全の体制で行っても生着しないことは、症例としてありえる。
なぜ、事実をはっきり言わないのか。
そうすれば、もう一度やるにしろ、インプラントを抜くにしろ、次の行動に移れるのに。
事態がわからないまま、患者は苦しみ続けている。
『Uさんのインプラントは、完全に顎の骨に埋まっておらず、一部が歯茎の粘膜に露出。
それが原因で膿が出ていたのだ。
』これはなんともいえない。
一部露出というのも、程度問題であるし、骨に埋まっていないというのも、初めから骨に埋まっていない手抜き工事だったというのではなく、感染を起こしたためにインプラント周囲の骨が溶けたということも考えられる。
いずれにせよ、インプラント手術が失敗したこと、そして、その失敗をひた隠しにしたことは事実である。
K歯科医師は、その後自己破産し、医院は廃業した。
Uさんの治療の責任は、もう誰も取ってくれない。
Uさんは今も苦しんでいるだろう。
500万という費用だってそう簡単に出せる金額ではないだろう。
しかし、この件に関しては、途中で逃げ出すことはできなかったのだろうか。
自分の身体に関わること、そして、安くない治療費。
先生がそういうからではなく、もう少し冷静になって考えてみてほしかったと思う。
患者は、東京都のSさん(仮名・70歳)。
『スキーで歯を折り、20代からブリッジにしていました。
ところが、両脇の歯がどんどんと悪くなり、困っていたのです。
旅行のときも、夜に友達の前でブリッジを外すのが恥ずかしくて、歯をどうにかしたいと年中思っていました』セメントがダメになって、パカパカ外れる(落ちる)ブリッジつてこともあるまい。
だったら歯医者に行って付け直してもらっているはず。
ということから考えると、つまりSさんの前歯に入っていたのは、ブリッジでなくて入れ歯ではなかろうか。
ブリッジと入れ歯の違いもちゃんとわかってないとは何たること。
他にも多いのが、「この『差し歯』が・・・」、という患者。
今、いわゆるこの『差し歯』治療をやっている歯医者はまずいない。
土台とかぶせ物。
昔はこれが一体型で、文字通り、差し込むことで接着していた。
しかし、これは適合が悪かったり、根を折ってしまうことが多かったので、かれこれ30年程前からまともな歯医者はやっていない。
土台は土台。
かぶせ物はかぶせ物で分けて、入れるようになっている。
つまり、『差し歯』はもうないのであるから、何かあれば、『かぶせ物が割れました』、『土台がとれました』というべきである。
いやいや、専門家じゃないからなんて言い訳してもらっては困る。
型採りのときにだって、今日は土台の型採りですよとか、今日はかぶせ物の型採りですよと言われているはずだ。
逆に、そんなことも言わないで、今日何の治療をするのか教えてもくれない歯医者は、やめたほうがいい。
自分の身体のことなら、もう少し関心を持つべきじゃないのか。
仮に、糖尿病であったなら、飲む薬の種類、がんであったなら、手術の種類についてもう少し調べるんじゃなかろうか。
これだけ世の中情報があふれているのだから、その気になればいくらでも調べられる。
命に関係がないからどうでもいいと思っているのか。
もし、どうでもいいと思っているなら、何かあっても文句を言うな。
そんなとき、Sさんが会員になっていたゴルフ場の広報誌に、独自のインプラントで特許をとったというM歯科医師が紹介されていた。
勤め先から近かったこともあり、SさんはこのM歯科医院を受診した。
この『独自』というのが曲者である。
『独自』、あるいは『オリジナル』という触れ込みは、目を引きやすいが、たいがいどうしようもないものばかりだ。
メーカー品とたいして変わらないものを経費削減のために使っているか、独自の理論とやらに基づいた、ほんとどうしようもない思い込みの産物かのどちらかだろう。
そして、圧倒的に後者が多い。
ちなみに、メーカー品と比べて何か違うのか、Sさんは歯科医師に尋ねたのだろうか。
また、他のどこの歯医者でも使っていないインプラントなら、メインテナンスや緊急事態のときに他の歯医者に行かなくてはならなくなったらどうしたらよいのか、尋ねてみたのだろうか。
まあ、尋ねても無駄であったかもしれない。
よく訳のわからん専門用語をちりばめて、煙にまかれて終わりだっただろう。
そもそも、やってる歯医者自身が理論、構造だってろくすっぽわかってないのだろうから。
そして、Sさんは、あまり調べないまま、その歯医者を信じてインプラント治療を受けることにする。
あぶなっかしい話である。
しかもその治療費200万。
決して安い買い物ではないだろう。
10万、20万ならいいという話ではないが。
ところがその後、Sさんは顎のしびれに苦しむようになる。
インプラント埋入時に神経を傷つけたのだろう。
食事の際、食べ物が口の脇からこぼれてしまうこともあったという。
しかし、というかやはり、不具合を訴えても歯科医師は、取り合ってくれない。
そこで、Sさんは別の歯科医院を受診した。
埋めたインプラントを抜いてやり直すことになり、Sさんはここで約150万円を支払った。
顎のしびれはさらにひどくなり、麻酔薬の注射や温めるなどの処置をしてもらいましたが、結局よくなりませんでした。
インプラント手術時に神経を傷つけ、さらに、埋入したインプラントが神経を圧迫している可能性がある。
また、『独自』のインプラントなので、他の歯科医院では対応不能。
抜くしかない。
そのため、埋めたインプラントを抜くという判断は間違っていない。
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